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2019/07/29

消費者は「ショッピング体験」へと回帰?

私は、2007年と2016年そして2018年とアメリカの小売業のマーケティングを学びに視察に行ってきました。

 

2007年は、ウォルマートの様な巨大チェーン店に対して個店や地場チェーン店がどの様な手段で対抗していたのかを見てきたのですが、それはターゲット顧客に対して最適化されたお店づくりを行うことで、特定の人たちから圧倒的な支持を得るという明確なターゲットマーケティング戦略展開でした。

 

2016年には、ウォルマートは大型店舗である「ウォルマートスーパーセンター」だけでなく、小規模型の「ウォルマート ネイバーフッドマーケット」など8つの業態を展開し、オーガニック商品の品揃えを強化するなど、脱・均質化の戦略を加速させていました。

 

それを受けた他の地場チェーン店は、「ハイパーローカル」に代表されるようにターゲットマーケティングを更に「深化」させる戦略で対抗していたのです。

 

そして2018年、アマゾンエフェクトを経験したアメリカの小売業は「体験強化」へと大きく舵を切ることになり、アメリカの小売市場の構図は「ウォルマートVS地場チェーン店」ではなく、「実店舗VSアマゾン」というように変化していたのです。

 

事実、ウォルマートはアマゾンを意識して、O2O戦略を柱とした「利便性の向上」と「業務効率化」を中心とした実店舗の経験価値向上を図っています。
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■利便性の向上
・ピックアップタワー1700台
 ※アプリやネット注文した商品を店舗で受け取る「ピックアップサービス」専用の設備。
・店舗内でオンライン注文を受け付ける自販機900台
・注文した日用品を受け取る拠点3100箇所
・日用品の配達拠点1600箇所
 
■業務効率化
・自律型のフロア用掃除機1500台
・陳列棚の商品を確認する自律型ロボット300台
・トラックから荷降ろしされた商品をスキャンして分類する機械1200台
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アメリカの小売業者の大きな方向性としては、顧客価値の低い業務は機械に任せて、顧客価値が高い業務や俗人的な業務に人材コストを集中させることでサービスクオリティを向上させ、店舗体験を強化するという流れです。

 

こういった企業努力が実を結んだのか、引用記事では「リアルなショッピングを楽しみたい消費者が回帰」していると指摘されています。
アメリカでホームセンターのチェーン店であるホーム・デポでは、オンライン注文の返品のうち85%が実店舗に持ち込まれるとのこと。
そして、ピックアップサービスの場合と同様、返品目的で訪れた顧客の3分の2が「ついで買い」をしているそうです。

 

そういう意味でも実店舗の存在価値は非常に大きく、今後もO2O戦略の重要な拠点として活用され続けるでしょう。

 

タイトルの「フィジタル」とは、フィジカルとデジタルを合わせた造語であり、実体験(実店舗)と利便性(Eコマース)を組み合わせたO2O戦略展開を表しています。
グローサラント(グロ-サリーストア+レストラン)や今回の「フィジタル」など、さまざまな造語が生まれていますが、それだけアメリカの小売業界がラディカルに変化しているという証拠です。

 

ひとつだけ確かなのは、これからの実店舗に求められる機能が「素晴らしい体験」つまり経験価値ということです。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

【引用記事】
小売り実店舗の逆襲! アマゾン、「フィジタル」に戸惑う?
https://www.j-cast.com/kaisha/2019/07/28363209.html?p=all

      

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田中 潮

店舗向け顧客管理システム営業、地域密着型成功小売店のアメリカ視察を経て、10年以上に渡り店舗業向けのデータ分析・マーケティングアドバイス業務を行う。
理論だけでない、具体的な事例を多数紹介したセミナーは参加者から高い評価を受けている。

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