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2019/07/24

リンガーハットが牛丼チェーン店に対抗?

国産野菜がたくさん食べられることで人気のリンガーハットですが、8月1日から新ランチメニューの「リンガーランチ」を提供を開始するとのことです。

 

同社は、2018年には国産野菜不足を理由に13品目を値上げした経緯があります。
値上げの結果は、客数が少々落ち込んだものの、売上についてはほぼ現状維持というもの。
客数の減少に対して、客単価の向上でカバーできたということでしょう。
値上げすることで業績が悪化し苦戦している鳥貴族とは対照的です。

 

しかしながらそのリンガーハットが今度は、ランチメニューの値下げ。
ランチで1番人気の「長崎ちゃんぽん 薄皮ぎょうざ5個ランチ」の700円を10円値下げ、また「薄皮ぎょうざ5個定食」を370円で新設するなど、かなり思い切った価格設定となっています。
この価格は、500円以下でランチを食べられる牛丼チェーン店などと競合する設定です。

 

世間の評価は、値下げによる味の低下を心配する声や、更なるコストパフォーマンスに期待する声など、賛否両論。
リンガーハットの市場評価として共通しているのは「国産野菜を多く食べられる」ことが付加価値となっている点です。

 

リンガーハットの理念は下記の通り。
「健康的で高品質な商品を手頃な価格で提供する」
「自然と環境を大切にして、地域の皆様に愛される店づくりを行う」
「日本、郷土の「味の文化」を発掘し、発展する」

 

私は今回の値下げについて、リンガーハットの持つブランドコンセプトの自己定義と市場定義の微妙なズレを感じてしまします。
企業理念にある「国産野菜」「手頃な価格」というモノの定義は自己定義。
その結果もたらされる価値、例えば「健康」とか「財布にやさしい」とか「地域性」というコトの定義が市場定義。
市場定義を基にブランドステートメント(ブランドのキャッチフレーズ化)を作成すると、今後とるべき戦略が見えてくるのではないでしょうか。

 

中華鍋の使用を止めることでオペレーションの効率化に成功したリンガーハット。
一方で、「味のバラツキ」という地域性を高評価する顧客層もいます。
かつて同社は、効率化とクーポンの相乗効果による低コスト訴求で「安かろう悪かろう」のイメージが定着した結果、顧客離れで赤字に転落するという体験をしています。

 

そこで、「国産野菜を使った健康的なちゃんぽん」と路線転換することで再成長を遂げました。
市場は、「冷凍野菜の安さ」よりも「高くても、おいしくて安全・安心な国産生鮮野菜」の付加価値を評価したということです。

 

今回の値下げが、長期的にどのような影響をもたらすか、しばらく注目しておきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。

 

 

【引用記事】
リンガーハットが「370円ランチ」を新設 一番人気のセットも値下げ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190724-00000037-zdn_mkt-bus_all

      

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田中 潮

店舗向け顧客管理システム営業、地域密着型成功小売店のアメリカ視察を経て、10年以上に渡り店舗業向けのデータ分析・マーケティングアドバイス業務を行う。
理論だけでない、具体的な事例を多数紹介したセミナーは参加者から高い評価を受けている。

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