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2019/03/29

小僧寿しが債務超過!改めてその要因を探る

以前も苦戦の様子を紹介しましたが、持ち帰り寿司の専門店「小僧寿し」が、10億5,700万円の債務超過に転落したというニュースが飛び込んできました。

 

全盛期には2300店舗あったのが現在では243店舗まで縮小され、9年連続の赤字とのこと。

 

引用記事によると、
・大手回転ずしチェーンとの競合
・「持ち帰り寿司」が宅配専門店やスーパーなどにも拡大
・寿司業界の全体的な不振
の3点を要因として挙げています。

 

寿司業界では、2013年以降、毎年30件前後が倒産していて、2018年は27件が倒産。
小僧寿司の競合である回転寿司市場も、10年前は全国で5000店舗あったものが、2018年度では4000店舗程度まで市場が縮小されています。

 

回転寿司市場の特徴としては、大手の「100円寿司」が堅調な業績を上げる一方で、地方の回転寿司が苦境に立たされている、というのが市場規模縮小の実態です。
一方、地方で生き残っている回転寿司の特徴としては、高品質高付加価値型の店舗であることです。

 

高付加価値型の店舗で成功している事例の共通点は、
・ターゲット顧客が明確である
・利用シーンが明確である
この2点で、「誰に」どの様な「利用シーン」でお店に来ていただきたいか、というストアコンセプトが明確であることです。

 

昔は、寿司といえばハレの日に食べるものという高級な食べ物でした。
小僧寿しは、高級なイメージであった寿司を「家族で安く食べられる」という利用シーンを設定して業績を伸ばしてきました。
したがって、「住宅地を中心とした立地戦略」を展開し、「持ち帰り専門」という店舗スタイルになったわけです。

 

ここまでは良かったのですが、回転寿司の台頭で寿司の利用シーンが変化しました。
・家族利用 ⇒ 回転寿司
・持ち帰り ⇒ コンビニやスーパー
握りたての寿司を安く食べられる回転寿司の台頭で、「お寿司は、お店に行って家族でにぎやかに外食するもの」と消費者の利用シーンが大きく変わりました。

 

小僧寿しは、この変化に対応できませんでした。
また、立地も住宅地を中心に展開してきたことから、食品スーパーやコンビニで販売されている寿司と競合することになり、結果としてこの様な不振を招くこととなりました。

 

小僧寿しの成功で、「お寿司」は身近なものになりました。
この成功がなければ、おそらくスシローもくら寿司も、はま寿司も誕生してなかったかもしれません。
しかし、結果としてこの成功体験に固執したことが小僧寿しの衰退の要因になってしまいました。

 

小僧寿しは、今後、リブランディングや増資による債務超過の解消に向けて動くそうですが、根本的には「利用シーンマーケティング」を見直すことが急務ではないかと思います。

 

個人的に「利用シーンマーケティング」が徹底されていると思うお店を紹介します。
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■店舗視察事例:Amazon Go

店舗視察事例:Amazon Go

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Amazon Goの利用シーンは、実に明確です。

 

ランチ時に外食ができない「忙しいビジネスマン」をターゲットに、「手作り・出来立ての総菜」を可能な限り素早く提供する、というストアコンセプトです。
それを実現するために、ビジネス街を中心に出店し、アプリを使った決済システムで「手に取って帰るだけ(レジに並ばなくてよい)」という付加価値を提供しています。

 

皆様のお店における「利用シーンマーケティング」は、どの様なストーリーでしょうか。
これを機会に文章化してみてください。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

【引用記事】
「小僧寿し」債務超過で“ピンチ” すし業界の“栄枯盛衰”
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20190328-00415161-fnn-bus_all

      

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田中 潮

店舗向け顧客管理システム営業、地域密着型成功小売店のアメリカ視察を経て、10年以上に渡り店舗業向けのデータ分析・マーケティングアドバイス業務を行う。
理論だけでない、具体的な事例を多数紹介したセミナーは参加者から高い評価を受けている。

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