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2019/03/15

Eコマースと実店舗の共存について考える

本日紹介する記事は、アメリカの小売業で浸透しつつある「ピックアップサービス」に関するものです。

 

このピックアップサービスは様々な呼称がありますが、記事では「BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)」と表現されています。
直訳すれば「オンラインで購入し、ストアで受け取る」ということです。

 

2000人の米国人を対象とした直近の調査で、73%もの人々が店での待ち時間を回避するためにBOPISを利用していたとのこと。
私も2018年にアメリカに行ってスーパーマーケットの視察に行きましたが、訪問した殆どの店舗でこのピックアップサービスが導入されていました。

 

このブログでも何度も紹介していますが、念のため。
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1.顧客は店舗アプリを使い必要な商品を予め注文。
2.そして店舗スタッフが注文データに基づき商品をピックアップし保管。
3.顧客は自分の都合が良いタイミングでお店に行くと、注文した商品がまとめて受け取れる。
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この様なサービスです。

 

更にこの記事で注目すべきは、ピックアップサービスを利用した顧客の85%が目的の商品を受け取るだけでなく、その店舗で別の商品を購入すると回答していることです。

 

この回答結果をもって「Eコマースとリアル店舗が共存」と記事では結論づけています。
しかし、顧客による別の商品を購入という「ついで買い」行動を引き起こすには、やはりマーケティング戦略が必要です。

 

Eコマースでは多くの場合「レコメンデーション」という、関連製品のおすすめを自動的に行う仕組みが導入されています。
「この商品を買った人は、他にもこんな商品を購入していますよ」という、おすすめのメッセージを目にした事があると思います。

 

これらは実店舗の世界でも実施されています。
それはクロスマーチャンダイジングと呼ばれ、関連性が高い商品を同じ売り場に展示することで併売率を上げる(=客単価を上げる)手法です。
しかし、このクロスマーチャンダイジングを成立させるためには、ターゲット顧客のライフスタイルや食生活を想定した売り場づくりが必要になります。

 

実際にクロスマーチャンダイジングの事例を紹介します。
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■日米の売り場・組織づくりの違い

日米の売り場・組織づくりの違い

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記事中の売場の写真をご覧ください。
ガーリックやトマト、モッツァレラチーズなどを売り場に並べて、今晩の「食事」をイメージさせるライブ感溢れる売り場になっていることが分かります。
他にも、様々なフルーツにケーキ生地、更にはジャムなど、単なる食材提供者ではなく「食事提供者」としての提案型の売り場になっています。

 

この様なレベルのクロスマーチャンダイジングは日本ではあまり目にすることができません。
クロスマーチャンダイジングの売場をつくるためには、各店舗におけるターゲット顧客が設定されていることと、その顧客がどんな食生活をおくっているのかを明確に把握する必要があります。
また、各部門を横断した売場になるため、組織全体で取り組む必要があります。

 

実店舗とEコマースを連動させる取り組みは、もはや避けて通ることはできません。
その中で、実店舗は(Eコマースでは提供できない)「触れる」「体験する」などという経験価値の提供が重要な戦略になります。
今回のクロスマーチャンダイジングも、そういった店舗体験のひとつです。

 

ターゲット顧客の食生活に積極的に働きかける「食事提供者」としての提案型売場づくり。
皆様の店舗では、できているでしょうか。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

【引用記事】
米Eコマースの新潮流「クリック&コレクト」は小売店の追い風に
https://forbesjapan.com/articles/detail/26027/1/1/1

      

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田中 潮

店舗向け顧客管理システム営業、地域密着型成功小売店のアメリカ視察を経て、10年以上に渡り店舗業向けのデータ分析・マーケティングアドバイス業務を行う。
理論だけでない、具体的な事例を多数紹介したセミナーは参加者から高い評価を受けている。

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