日曜日を休みにしたら売上が伸びたスーパー
愛知県で5店舗展開する「えぷろん」という食品スーパー。
なんと日曜日を定休日にしているそうです。
しかも、日曜日を休みにすることで売上も伸びたのだとか。
記事によると、
・市場が休みである日曜日を定休日にしたことで、「新鮮な食材を扱っているお店」という新しい顧客価値を創出できた。
・従業員のモチベーションが向上した。
この2つの要素が相乗効果を発揮し、売上を伸ばしたということです。
この事例は「日曜日に休んだら売上が落ちるかも・・・」という恐怖にかられた既成概念から解放されたものですが、私にも同じような事例があります。
食品スーパーでは定番となっているチラシ。
折り込みチラシの反応率は、0.01%~0.03%、良くても0.1%~0.2%という世界。
これも出来るだけコストを削減したいが「チラシを止めたら売上が落ちるかも・・・」という既成概念で続けている店舗が少なくありません。
私が経験したのは九州の食品スーパーですが、この折り込みチラシを削減することに挑戦した事例です。
削減といってもゼロにしたということではありません。
周辺顧客に定期的に告知するチラシは有効な販促手段ですが、「ムダ打ち」を削減することに成功したということです。
やり方は下記の通り。
①ポイントサービスを導入。顧客台帳を作成。
②上位30%のVIP客を住所データを基に地図ソフトにプロット(出力・描画する)。
③VIP客の人口密度が最も低いエリアから折り込みチラシを止めて、売上を確認。
④売上に変化がなければ、次に密度が低いエリアのチラシを止める。
⑤密度が低いエリアに住んでいるVIP客は個別のDMでフォローする。
この様なPDCAサイクルを繰り返しました。
結果は、なんと30%のチラシを削減したにも関わらず売上を維持することに成功したのです。
ここでのポイントは、地図にプロットする顧客リストを(全顧客ではなく)「上位30%のVIP客」に絞ったこと。
つまり、圧倒的ファン層であるVIP客の密度が高いエリアは、そのお店にとっての「足場」となる場所なのでチラシを撒き続ける必要がある。
一方、VIP客の密度が低いエリアは地理的条件や競合店の影響を受けて集客が難しいエリアなので、チラシを撒くことに対する費用対効果が低い。
既成概念に捕らわれないためにも、客観的なデータベースマーケティングによる判断が必要だという事例です。
VIP客など、顧客をセグメンテーションする方法については、下記のページに詳しく紹介しています。
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■顧客セグメントの作成:デシル売上分析
※上記タイトルをクリックしていただくと、詳細記事がご覧いただけます。
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■顧客セグメントの作成:RFM分析
※上記タイトルをクリックしていただくと、詳細記事がご覧いただけます。
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RFM分析などは顧客管理をシステム化しないと難しいですが、デシル売上分析はエクセルなどでも出来ますので、顧客台帳データがあれば一度挑戦してみてください。
参考になれば幸いです。
お読みいただきありがとうございました。
【引用記事】「日曜休み」にしたスーパー、なぜ急に大繁盛? ~お客さんがホイホイ集まる法則
※上記タイトルをクリックしていただくと、詳細記事がご覧いただけます。
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田中 潮
店舗向け顧客管理システム営業、地域密着型成功小売店のアメリカ視察を経て、10年以上に渡り店舗業向けのデータ分析・マーケティングアドバイス業務を行う。
理論だけでない、具体的な事例を多数紹介したセミナーは参加者から高い評価を受けている。